近年食物アレルギー症状を起こす方が増えてきました。食物アレルギーを持つ方が、その発症を防ぐため、原因となるアレルギー物質を含まない食品を選択できるよう「食品へのアレルギー物質表示制度」が定められています。
食物アレルギーとは、食物に含まれるたんぱく質などのアレルゲンを原因として、これを摂取することで起きる過敏な免疫反応です。じんま疹・湿疹等の皮膚症状、下痢・嘔吐・腹痛等の消化器症状、鼻・眼粘膜症状、咳・喘鳴等の呼吸器症状といった様々な症状が引き起こされます。ときには、全身発赤、呼吸困難、血圧低下、意識消失等重篤な症状(アナフィラキシーショック)を起こす場合もあります。
食物アレルギーの症状を持つ方が、原因となる食品の摂取によってアレルギー症状を起こす健康被害を防ぐため、食品衛生関連法令により、加工食品にアレルギー症状を引き起こす物質を表示する制度が定められています。
食物アレルギーを引き起こすことが明らかになった食品のうち、発症数、重篤度から表示する必要性の高い食品を「特定原材料」と呼んで、これらを含む加工食品については、当該特定原材料を含む旨の表示が義務付けられています。また、特定原材料以外で食物アレルギーによる健康被害が見られる食品を「特定原材料に準ずるもの」として可能な限り表示するよう勧めています。「特定原材料」及び「特定原材料に準ずる食品」は表のとおりです。
なお、えび、かにについては、これまで「特定原材料に準ずる食品」として扱われてきましたが、平成20年6月3日に食品衛生法施行規則の改正により、表示が義務付けられる「特定原材料」となりました。ただし、平成22年6月3日までに製造・加工・輸入された加工食品については、表示の義務付けは猶予されます。
| 規定 | 特定原材料等の名称 | 品目数 |
|---|---|---|
| 表示が義務付けられている品目(特定原材料) | 卵、乳、小麦、そば、落花生、えび※、かに※ | 7 |
| 表示することを勧められている品目(特定原材料に準ずるもの) | あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン | 18 |
※ 平成22年6月3日までに製造・加工・輸入された加工食品については、表示の義務付けは猶予。
当衛生研究所ではこれらの「表示」を検証するために、県保健所から搬入された各種食品中のアレルギー物質検査を実施しております。